学習する組織
2017.11.13マネジメント
学習する組織とは、組織構成員がビジョンを共有しながら、行動と学習を自発的に繰り返すことで、組織全体の能力が高まっていく組織です。
学習する組織では、次のことを目的としています。
①企業内外の状況を構成している諸要素の複雑な相互作用を把握する力を養うこと
②組織メンバーのコミットメントと創造性を高めること
③チームや組織として個々人の力を結集するスキルを養うこと
マサチューセッツ工科大学のピーター・センゲ氏は著書「The Fifth Discipline」の中で学習する組織について体系的に述べています。
その中で、学習する組織を実現するための方法論として5つのディシプリン(学習領域)を提示しました。
(1)自己リマスター
自己リマスターとは、自己の人生におけるビジョンと現状の差を明確に認識することで、継続的に自己の能力向上に取り組むことです。
(2)メンタルモデルの克服
メンタルモデルの克服とは、個々人の心に固定化されたイメージや概念を明示的に捉え、検証・改善していくことです。
(3)共有ビジョンの構築
共有ビジョンの構築とは、将来の姿を構成員全員で共有することです。
(4)チーム学習
チーム学習とは、意見交換やディスカッションにより、共同してチームの能力を向上させていくことです。
(5)システム思考
システム思考とは、あらゆる物事・事象を相互関係で捉えることで、一連のシステムとして理解する考え方です。
これらの5つのディシプリンはピーター・センゲ氏が発明したわけではなく、「何百人もの人たちが試み、研究し、書き著し、考え出した」ものであり、ピーター・センゲ氏の功績は、これらの5つのディシプリンを統合的に活用することにありました。
例えるなら、自動車を開発するときに、車輪だけ優れたものだけを開発したり、ハンドルだけ優れたものを開発しても意味がありません。
それぞれのディシプリンは、単独にばらばらに用いていたのでは、その効果が限定されるためです。
5つのディシプリンを統合することが、学習する組織においてもっとも大事なのです。
5つのディシプリンを統合、活用することを、会社設立を行ってすぐにできれば、組織として非常に強くなっていくでしょう。