資本金とは
2017.11.09会社設立基礎知識
株式会社を設立する際に、資本金をいくらにするか悩まれる方は多いのではないでしょうか。
では、そもそも資本金とはなんでしょうか。
簡単に資本金を説明すると、株式会社運営のために出資者から集めたお金の合計のことです。
株式会社を設立後、会社を経営していく中でこのお金を使って商品を仕入れたり、備品を購入したりしていきます。
株式会社を設立してすぐに売上によってお金が入ってこない場合、株式会社に必要な支払いは資本金から行うことになります。
この資本金ですが、会社法の改正によって1円に設定して株式会社を設立することができるようになりました。
しかし、資本金は運転資金ですので、資本金を1円にした場合、何の購入もできません。
何かを買うには、社長のプライベートなお金を使って、役員からの借入金としなければなりません。
というわけで、資本金は株式会社を設立した後のことを考えて決める必要があります。
資本金決定のポイント
①社会的信用
株式会社の資本金は登記事項証明書というものに記載されます。これは法務局に行けば誰でも閲覧又はコピーすることができます。
これから取引をする企業が、みなさんが設立した株式会社の登記事項証明書を取得することも考えられます。
その際に資本金が少ないと株式会社としての体力がないと判断され、取引を断られる可能性もあります。
②税金
資本金1,000万円未満に設定した場合、基本的に設立後2年間(2期目まで)は消費税を納めなくてもよいことになっています。
逆に、設立1期目から資本金が1,000万円以上あると、最初から消費税を納めなければなりません。
また、利益がなくても必ず収めなければならない均等割という税金が資本金1,000万円以上の会社は地域によって異なるのですが年間約18万円かかり、資本金が1,000万円未満だと年間約7万円かかります。
会社設立時の資本金が大きいと税金の負担が重くなるということになります。
③融資
日本政策金融公庫で融資を考えている場合、資本金の額によって融資を受けられる額が変わってきます。
この基準は日本政策金融公庫だけでなく、他の金融機関から融資を受ける場合にも使われることがあります。
④運転資金
先程述べたように、資本金は株式会社を設立した後の会社運営のための運転資金として使われます。
売上の入金が株式会社設立後数ヶ月先という事業もあると思います。
そのため、資本金は運転資金の最低でも2~3ヶ月分を用意しておくのがよいでしょう。