PEST分析
2017.10.19経営戦略
PEST分析とは、主に株式会社や合同会社といった組織の経営戦略や海外戦略の策定、マーケティングを行う際に用いられ、自社を取り巻く外部環境が、現在または将来にどのような影響をあたえるか、把握、予測するための手法です。
Politics(政治)、Economy(経済)、Society(社会)、Technology(技術)という4つの視点から分析するので、それらの頭文字をとり「PEST」といいます。
PESTはノースウェスタン大学のフィリップ・コトラー教授によって提唱されました。
PEST分析で外部環境を把握することで、世の中の変化やトレンドに即した組織や製品に変化することができ、生き残ることができるとコトラー教授は説いています。
PEST分析では外部環境を分析するのですが、その中でも自社では統制することのできない政治や経済といったマクロ環境にフォーカスを当てて分析します。
Politicsでは、政治的環境や法律の面から分析を行います。
現在の法律や税制、政権、裁判制度などが、自社の戦略やマーケティングに今後どのように影響していくかを考えていきます。
Economyでは、経済面から環境分析を行います。
この分析により、日本国内もしくは世界における経済の成長率や株価、金利、個人の消費行動などの分析を行い、ビジネスチャンスを見つけたり経済の変動により受ける損害を最小限に抑える施策の検討を行ったりすることが可能となります。
Societyでは、特に個人の消費行動やライフスタイルの変化などを分析します。
社会的環境はそれほど変動のある項目ではありませんがしっかり分析しておけば、需要の把握やターゲットの設定などがしやすくなります。
Technologyでは、インフラや特許などに関係する技術の変化による影響を分析します。
技術革新の流れは世界的にみても大きく、次々生まれるイノベーションや技術革新のペースに遅れることなく、早い変化に柔軟に対応できる体制が必要となります。
PEST分析で重要なのは、常に「変化」に着目することです。
PEST分析でマクロ環境の変化を掴むことで、世の中の変化や流れ、トレンドを味方につけた商品開発や営業戦略をとって大きなヒットを生み出すことが可能となります。
会社設立後は環境の思わぬ変化などにより、当初の計画通りに業績が伸びないこともあると思いますが、PEST分析を用いることで打開策が見つかるかもしれません。