STP分析
2017.10.13マーケティング
STP分析とは、Segmentation(市場分析)、Targeting(標的市場の決定)、Positioning(自社の立ち位置の明確化)の3つの頭文字をとったマーケティングの分析手法です。
マーケティング論の権威であるフィリップ・コトラーにより提唱されました。
STP分析を行うことで、自社が生き残るためにはどの市場で、どのような商品・サービスを提供すればよいかを決めることができます。
Segmentation
STPの一つ目のSegmentationは市場細分化と訳され、市場全体をいくつかのニーズの似ている顧客層に分類することをいいます。
市場細分化をすることによって商品・サービスを作る際のコンセプトを明確にすることができます。
Targeting
STPの二つ目のTargetingは標的市場の決定という意味で使われます。
細分化された市場を評価して、どのセグメントを自社のターゲットとするのかを決定します。
自社の商品・サービスのコンセプトやブランドイメージ、価格帯にあった消費者のグループを選択していきますが、ターゲティングの仕方は市場カバレッジという次の3つの戦略があります。
①無差別型マーケティング
市場セグメントの違いを考慮せず、共通の商品・サービスを提供する。
②差別型マーケティング
いくつかの市場セグメントを選択し、それぞれの市場セグメントに対して違う製品・サービスを提供していく戦略です。
③集中型マーケティング
ひとつ又は少数の市場セグメントに注目し、そのセグメントに経営資源を集中していく戦略です。
ハイブランドメーカーやベンチャー企業が多く採用している戦略です。
Positioning
STPの最後のPositioningは決定したセグメントの中にある他社の競合製品・サービスとの自社の立ち位置を決めることです。
変数を用いて、自社の製品・サービスが他社よりも有利になるかを考えていきます。
ハンバーガーショップであれば、おしゃれ、一般向け、高価、低価といったような4つの変数を用いることができます。
この変数をもとに他社の商品・サービスがどこに位置し、自社の商品・サービスがどこに位置すればよいかがわかります。
STP分析はマーケティングにおいては基本的な分析手法です。
セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニングの3つをよく理解し実行すれば自社が提供すべき商品・サービスが見えてくるでしょう。
会社設立を行う前に、STP分析を行い、会社設立後に自社が提供すべき商品・サービスを明確にしておきましょう。