資本性ローン
2017.02.25創業融資
会社設立後に融資を考えている方もいらっしゃるとは思いますが、融資制度には様々なものがあります。
ここでは「資本性ローン」というものを見てみましょう。
借入金は通常毎月返済期日まで均等額を返済しなければなりません。
しかし最近日本政策金融公庫から「資本性ローン」がだされました。
資本性ローンの最大の特徴は中長期に渡って元本のすべてが返済不要という点です。
以下資本性ローンのメリットとデメリットを記載します。
メリット
1. 無担保、無保証人
2. 金利は会社の業績に応じた変動制であり、創業時の業績が厳しい時は金利の支払いがほぼ発生しない
3. 自己資本を強化することによって信用の向上が可能
4. 既存株主(VC等)がいる場合は、持ち株比率を低下させることなく資本性資金導入が可能
デメリット
1. 繰り上げ返済が不可
2. 業績が上向いた時の、金利設定が比較的高め
3. 事業計画書の提出や経営状況の定期的な報告が必須
4. 融資機関を通して全額が自己資本金としてみなされるわけでなく、自己資本としてみなされるのは、あくまで金融検査上である
5. 償還期限の5年前までは自己資本とみなせる範囲は債務残高の100%となり、以後は1年毎に20%ずつみなせる額が減少すると同時に負債額が増加
まとめ
資本性ローンを利用するためには綿密な事業計画が必要です。
事業の将来の展望が悪いと結局資本性ローンを利用することができません。
また業績が上向いた時の利率が通常の借入と比較してかなり高いです。
なので、利益が出るまで中長期の時間がかかるビジネスモデルでなければ、通常の借入より金利負担が大きくなってしまします。