融資を受けるための条件の変化
2017.02.19創業融資
会社設立後間もないうちは以前は保証や担保がないと金融機関からお金を借りることが困難でした。
しかし少子高齢化が進むなかで金融機関が消極的な融資をしていては国の将来が危ないと考えた金融庁が平成26年9月11日に金融モニタリング基本方針を公表しました。
その中で述べられている「事業性評価に基づく融資等」の主な内容を端的に表現すると、保証や担保及び現在の売り上げ等の会社の現在の状況ではなく、会社の将来性を見て会社に融資をしようという内容のものです。
具体的には、3C分析(市場、競合、自社の事業特性)により、取引先の事業の優劣を見極めた上で、取引先の強みを強化または発掘できるような融資を積極的にやりましょう、ということです。
金融機関が株式会社や合同会社といった会社の事業性を判断する上で考慮する際、市場で重視されるのは、市場規模が大きいのかあるいは市場ニーズに会社の商品がマッチしているのかという点です。
競争で重視されるのは、競争環境が激しいのかあるいは新規参入が多いのかという点です。
さらに自社の事業特性で重視されるのは、事業に多額の資金が必要であるのかあるいは利益を出すための資源が会社の中にあるのかという点です。
要するに会社が融資を受けることにより、将来売り上げを獲得して利益を上げることができる可能性が高いのかを金融機関は融資をする際に重要視するということです。
その時に必要になるものがSWOT分析等の経営学のツールを利用して作成された中期の事業計画書になります。
論理矛盾のない将来性の高い中期の事業計画書を作成した経営者には保証や担保がなくとも金融機関は融資を実行します。